日本ガラスびん協会は1998年に産業構造審議会・総合エネルギー調査会に自主行動計画目標(ガラス容器製造業における地球温暖化対策への取組み)を報告した。その後、毎年の実績を報告している。
2011年11月14日に経済産業省で開催された産業構造審議会環境部会地球環境小委員会の製紙・板ガラス・セメント等ワーキンググループにおいて2010年1~12月の実績と今までの経緯を報告したので、以下にその概要を記す。
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CO2排出量削減に関して、日本ガラスびん協会は1998年に下表の目標を報告した。その後、ガラスびん需要が大幅に減退するという厳しい状況下、エネルギー使用量・CO2排出量が大きく減少するという結果を踏まえ、2009年にその取組み目標を一部修正した。下表にその内容を示す
| 基準年 1990年比 | 1998年設定の目標 | 2009年 修正した目標 |
|---|---|---|
| エネルギー使用量 | 2010年に10%以上削減 ⇒具体的目標 12.6%削減 |
2008~2012年に30%以上削減 ⇒具体的目標 30%削減 |
| CO2排出量 | 2010年に10%以上削減 ⇒具体的目標 21.5%削減 |
2008~2012年に40%以上削減 ⇒具体的目標 40%削減 |
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【取組事項およびその目標値】
(1)カレット利用比率の向上
ガラスびん生産量当たりのカレット利用率を75%まで増加する。
(2)エコロジーボトルの生産
エコロジーボトル(カレットを90%以上使用)を総生産量の5%とする。
(3)ガラスびんの軽量化の推進
ガラスびん重量を1997年比で平均で4%軽量化する。目標重量198.2g/本。
(4)ガラスびん製造工程の歩留まり工場
ガラスびん生産歩留まりを1997年比2%向上する。目標81.8%。
(5)工場内のガス燃料をすべてLNGへ転換
LPGをLNGへ100%転換する。
【取り組んできた結果】
(1)~(5)の各指標の推移を下表(抜粋)に示す。
| 年(1~12月) | 1990 | 1997 | 2000 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
2010 |
2008~2012 目標 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 生産量 万トン | 242.5 |
195.0 | 162.5 | 134.9 | 134.9 | 131.4 | 126.6 | 121.3 | 122.2 | 130.0 |
| カレット利用率 % | 47.9 | 67.4 | 81.1 | 91.4 | 92.6 | 94.6 | 96.0 | 97.1 | 96.8 | 75.0 |
| エコロジーボトル割合 % | - | 0.0 | 2.98 | 2.22 | 2.33 | 2.40 | 2.35 | 2.48 | 2.64 | 5.0 |
| ガラスびんの平均重量 g/本 | 221.1 | 206.4 | 197.7 | 188.2 | 187.7 | 186.4 | 184.5 | 182.3 | 180.5 | 198 |
| 歩留まり % | 84.4 | 79.8 | 77.4 | 75.0 | 75.0 | 75.2 | 76.1 | 75.5 | 76.3 | 81.8 |
| LNG化率 % | 36.7 | 79.9 | 83.6 | 95.7 | 98.0 | 98.0 | 98.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 |
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2項の取組み等により、エネルギー使用量、CO2排出量とも下表(抜粋)のように大幅に減少した。
| 年(1~12月) | 1990 | 1997 | 2000 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 |
2008~ 2012 目標 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 生産量 万トン | 242.5 |
195.0 |
162.5 | 134.9 | 134.9 | 131.4 | 126.6 | 121.3 | 122.2 | 130.0 |
| エネルギー使用量 原油換算万kl | 62.7 | 55.4 | 47.6 | 41.7 | 41.7 | 41.6 | 40.9 | 38.4 | 37.9 | 43.9 |
| CO2排出量 万トン-CO2 | 178.8 | 148.9 | 125.5 | 107.0 | 103.6 | 98.8 | 88.8 | 83.0 | 80.8 | 107.3 |
| エネルギー原単位 原油換算l/トン | 258.4 | 284.3 | 292.6 | 309.0 | 309.4 | 316.2 | 322.8 | 316.6 | 310.1 | 337.7 |
| CO2排出原単位 kg-CO2/トン | 737.5 | 763.4 | 771.9 | 792.9 | 767.8 | 751.9 | 701.1 | 684.3 | 661.5 | 825.2 |
※CO2排出量にはガラス原料の炭酸塩からの排出も含む。
※2008~2012年は予測値。
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(1)カレット利用率の向上
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- カレットの利用率向上により、ソーダ灰、石灰石などの炭酸塩原料使用量やおよび溶解時のエネルギー使用量の大幅な減少となり、CO2排出量の削減に大きく寄与する。2010年のカレット利用率目標は当初75%に設定したが、2010年実績では96.8%と目標を大きく上回る結果となっている。
- ●
- カレット利用率の向上によりリサイクルカレットに混入する異物数が増加し、ガラス品質を低下させる大きな原因となるが、それを防ぐため、市中からのリサイクルカレットの処理プラントの設備更新、最新の異物除去機器の導入などの設備投資を積極的に進めてきた。
- ●
- 今後さらにカレット利用率を上げるためには、カレット品質の維持向上と、カレットの地域的な偏在の問題、その他色カレットの使用増加などが課題となっている。
(2)エコロジーボトルの生産
- ●
- カレットを90%以上使用したエコロジーボトルの生産は(1)項と同じようにCO2およびエネルギー使用量の削減に対して大きな効果がある。2010年実績ではエコロジーボトルとして約3.2万トン(生産量の2.64%)と近年、横ばいとなり伸び悩んではいるが、(1)項のカレット利用率自体がすでに90%を超える状況にあり、実質的には十分当初の目標を達成していると考えられる。
(3)ガラスびんの軽量化の推進
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- ガラスびん1本当たりの重量を軽量化することにより、原料、燃料の使用量が減少し、CO2を重量減にほぼ比例して削減できる。さらに輸送時のトラック等の燃料削減にも寄与できる。
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- 2010年の1本当たりの重量は180.5gであり1990年比で約18.4%減少している。
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- 特に近年、強度を維持しながら、(重量/容量)比のきわめて小さい「超軽量びん」あるいは「超軽量リターナブルびん」の開発に成功し、その製品のアイテム数も増加している。
(4)ガラスびん製造工程の歩留まり向上
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- 歩留まりの低下は余分なガラスを溶解することになり、エネルギー使用量とCO2排出量の増加の要因となる。2010年の歩留まりは76.3%と目標の81.8%を下回っている。これは、①ガラスびん需要の減退による設備稼働率の低下。②製品の小ロット化、多品種化による型替ロスの増加、③製品品質向上への対応、などが大きな要因である。
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- 今後、生産設備の再編、型替作業の効率化などの取組みにより、歩留まりの改善が期待できる。
(5)工場内のガス燃料をすべてLNGへ転換
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- 工場で使用するLPGをCO2発生量の少ないLNGへの転換は着実に進んだ。工場再編などにより2010年は通年で100%達成となった。
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- 1998年以降、ガラス炉燃料の重油をLNGに転換する試験的な取組みを始め、ここ数年本格的に重油からLNGへの切替えが進み、CO2削減に大きく寄与している。
(6)その他の特記事項
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- NEDOのエネルギー使用合理化技術戦略的開発の先導研究として「直接ガラス化による革新的省エネルギーガラス溶解技術の研究開発」に当業界からも参画し、小規模炉での試験研究に取り組んでいる。
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- 省エネルギー、CO2排出削減啓発のためのPR活動にも加盟各社が継続的、積極的に取り組んでいる。








