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欧米のガラスびん業界情報-2005年3月
昨秋以降の欧米のガラスびん業界情報を、主要国別に主要製びん企業別にまとめた。
1. 英国
1 英国市場は需要順調―2008年までは成長を予測

英国の市場調査会社(Market & Business Development Ltd.)は、2004年〜2008年の英国の容器市場について次ぎのように予測している。
ガラスびんはプラスチック容器との競合が激化し、食料、飲料、薬品の分野でシェアを奪われるだろう。しかし、ガラスびんは年率4%の成長が期待され、2008年の市場規模は、6億1490万ポンド(約1300億円)と予測している。
(Feve news Oct.’04: Euwid Verpackung (D) 25 Oct.’o4)

 

2 United Glass, フレキシブル生産体制

当社は英国におけるO-I社(米国)の系列会社である。Scotland Alloa工場でこの国初のフレキシブル生産を開始した。この設備は透明窯の改修に際して設置されたが、2つの製びん機で同時に4種のびんの生産が可能となった。これによってスピリッツの得意先の特殊なびんの注文をミニマムロットで応ずることができる。
また、同社の在庫を減らせると共に、得意先に対し、NPDびん(同社のNew Product Development Departmentが開発したびん)を、より早く、より少ないびん型コストで供給できる体制がとられた。
(Feve news Sep.’04: Glass(GB) Aug.’04)

 

3 Beatson Clark社、コンピューターデザイン

CADによるデザインと、その実用模型を制作する機能を導入した。また、お得意先に提案するコンセプトはBlue Marlin Packaging Design社に委託している。
このような体制から同社は、活況を呈している英国大人向けソフトドリンク市場から新しい受注を得ている。また、それらのびんが、その市場の成長を支えていると見ている。
(Feve news Sep.’04: Glass(GB)Jun.’04)

 

4 Rockware Glass のhalf pint(284ml)ビールびん

このびんは、プレミアムビール“Stella Artois”用で、深くエンボスされた高級イメージを持つ。このブランドを特に女性向けにプロモートするのに貢献している。
(Feve news Aug.’04: Glass(GB)Jun.’04)

 

5 United Glassの300mlビールびん

Scottish Courage ビール社では、その主力ラガービール「Kronenbourg1664」に新たに300mlびんを加えた。これでこのブランドは、200、300、330、600、750mlサイズが揃った。
ビール会社が、飲用機会、販売ルート(料飲店、家庭等)のすべての場面で消費者の満足を得るために、ガラスびんを利用している事例である。
(Feve news Aug.’04: Glass(GB)Jun.’04)

 

6 英国、リサイクル目標にチャレンジ

ガラスびん協会によれば、英国はリサイクリングに関し重大な時期に来ている。
EUの英国に対するガイドラインでは、2008年までに60%のリサイクル率を達成しなければならない。これは230万トンの消費量に対し140万トンのリサイクルを意味する。2003年の実績は、87.5万トンに過ぎないため、次ぎの5年間に毎年12万トンづつ増やしていかねばならない。
ガラスびん協会では、このために、回収システムの基本的インフラを改善する必要があると指摘している。    
(Feve news Sep.’04: Euwid Verpackung (D) 13 Sep.’04)

 

2.フランス
1 BSN Glasspack社、新窯始動

BSN Glasspack社は最近O-I社の系列に入ったが、そのVeauche(Loire)工場で、この程3号窯を始動した。この窯は年間10万トンの溶融能力と1億5千万本以上の製びん能力を持つ。
この窯は、基本的にリサイクルガラスを使用し、9年後に近代化のための休止期間を経て、16〜18年の寿命を持つだろう。火入式の席上、グループの経営者は「この窯の建設は、3千万ユーロ(約42億円)5ヵ年計画の具体化の一つである。」と述べた。残りの2窯の改造と、製びん機ほかの付帯設備も近代化した。
この工場はワイン、スピリッツびんに専門化されており、従業員数は330名である。
(Feve news Oct.’04: Emballages Magazine/ Flash(F)- 27 Oct.’04)

 

2 Saint- Gobain Desjonqueres社、plasma技術で内面コート

当社は、主として化粧品びんを製造するSaint-Gobain社の系列会社である。施行会社との協力の下、2年間をかけて、plasma技術を採用して、化粧品と直接接触できる内面塗装技術を開発した。
香水びんの内面塗装は最近多く採用される傾向で、有名ブランドはラッカーを使用していた。しかし、この方法では内容物との障壁にプラスチックが必要であった。新技術はあらゆるカラーが可能で、ビジュアルであるため、大切な特質であるガラスの厚さを隠さない。透明と不透明の巧みな調和と言える。
(Feve news Sep.’04: Emballages Magazine/ Flash(F)- 24 Sep.’04)


また、当社はlaser技術を利用して、従来の技術では不可能なびん形状の表面に印刷する技術を工業化している。
(Feve news Sep.’04: Emballages Magazine/Supplement- Sep.’04)

 

3 Saint- Gobain Emballage 社、新スピリッツびん“Ovation”

当社は、スピリッツ市場のために“Ovation”と呼ぶ新スタンダードびんを発売した。
このびんはデザイナーCamby氏によってデザインされCognac(Charente)工場のextra white glassで製造され、350mlから1Lのサイズまで揃えられている。形状は底部が楕円で、肩部に進むに従って完全な円形となっている。
ラべリング、印刷、スリーブなどの加工を容易にする配慮からである。
(Feve news Nov.’04: Emballages Magazine/ Flash(F)- 19 Nov.’04)

 

4 ガラスびん値上げ

スチール、プラスチックに次いでガラスが値上げをアナウンスする番である。しかし、5%程度の穏健な幅となろう。
フランスガラス産業連合会は「我々の業界は原料、エネルギーの他にびん型までを含む全面的なコストアップに見舞われている。パレットのプラスチックシュリンクを含み物流費も5〜10%を越えるコスト増加があった」とアナウンスしている。
2003年、ガラスびん産業は、10,000人の従業員で400万トンを生産し、20億ユーロの売上を上げている。
(Feve news Oct.’04: Emballages Magazine/ Flash(F)- 27 Oct.’04)

 

3.ドイツ
1 ガラス産業に経済不況の影

消費者マインドの落込みが、特にクリスタルガラスと、工業製品ガラス産業に影を落としている。ガラスびん産業はホームマーケットが安定しているため不況の影響を受け難いと思われる。
しかし、2003年1月からの強制デポジットの施行がワンウェイびん需要に深刻に影響してきている。一時的にはリユースびん発注増加と、2004年の暑い夏で救われている。
(Feve news Aug.’04: Glas- Ingenieur Aug.’04)

 

2 Saint- Gobain Oberland社、生産能力削減

当社は、Essen州、Bad Wurzach工場で、4窯の中1窯を停止する。100人の従業員が職を失うこととなろう。これは、強制デポジット法施行によるワンウェイびんの需要減が原因で、当社では10%の能力減を計画している。
ドイツ全体の需要も2004年は前年比10%の減少が見込まれている。
(Feve news Aug.’04: Euwid Verpackung (D) 5 Jul.’o4)

 

3 Rexam社も窯休止計画

当社は、Wahlstedt工場で3ラインを持つ1窯を休止する。これで当社の生産は6%の減少となろう。120名の従業員が影響を受ける。
会社では、デポジット法の施行と、その適用範囲の拡大予想を原因として挙げている。
(Feve news Aug.’04: Euwid Verpackung (D) 2 Aug.’o4)

 

4 Ardagh社投資続行

ドイツのHermann Heye社の新オーナーのArdaph Glass社(本拠はアイルランド)にとって、ドイツのGermersheimとObernkirchenの2工場は戦略的にも重要拠点である。ドイツ市場のオーバーキャパシティと、デポジットに絡む不確かな見通しのにも拘らず、Ardaph社は2工場における投資を続行している。今後3年間の投資計画は2200万ユーロ(約30億円)である。
第一段階はGermersheim工場のコンプレッサー設備、Obernkirchen工場のフル自動パレタイズ設備等が含まれる。
(Feve news Aug.’04: Euwid Verpackung(D) 19 Jul.’o4)

 

4.スペイン
EUのガラスびん市場の中で、スペイン・ポルトガル市場が最近10年間の成長が飛び抜けて高く、併せて約300万トンを越えるに至っている。
企業の中で特に活動が見られるのは、Vidrala社である。
1 Vidrala社投資計画

Vidrala社は、スペインのLlodio工場と、2003年取得したRicardo Gallo社のポルトガルにある工場の改善に2500万ユーロ(約35億円)を投資する。1500万ユーロはLlodio工場の窯修繕と改良に投じ、溶融能力が約10%増加する。
Galloの工場では、新倉庫の建設が行われる。当社のスペイン・ポルトガル市場でのシェアは約20%である。現在の活動目標は、買収したRicardo Gallo社との完全融合を優先しているが、更なる企業買収もあり得ると見られる。
(Feve news Aug.’04: Glass(GB)Jul.’04 )

 

2 O-I社、Vidrala社へ2工場を買収

O-I社は、Vidrala社へ2工場を売却する契約に調印したことを公表した。これは先に同社のBSN Glasspack社併合に対して、欧州委員会から付けられた承認の条件を履行するためである。
対象となったのは、スペインのBarcelona工場と、イタリアのCorsico工場である。対価は約1億3800万ユーロ(約190億円)で、O-I社ではその代金を生産設備への再投資か、借入金の返済に当てるだろう。
取引の実行は2005年第1・4半期が見込まれている。
(Feve news Nov.’04: Owens-Illinois,Inc.- 18 Nov.’04 [http://www.o-i.com]

 

5.ロシア
1 Veda- Pak 社、投資

当社は、Veda vodka(ウォッカ)グループの製びん会社である。
ペテルブルグ近隣の工場で、2号窯に2200万ドル(約23億円)を投じ、生産量を倍の年5億本に引き上げた。更に、Ruzaevkaに新工場を建設し、併せて年産10億本を計画している。これらの計画は高品質ガラスびんの不足が深刻になって来ていることが事由となっている。
(Feve news Aug.’04: Glass International(GB)-Jul./Aug.’04)

 

2 Sisecam社(トルコ)、ロシアで活躍

当社は、2004年3月、子会社Anadolu Cam を通して北西ロシアの製びん工場OJSC Pokrovを取得した。
今般、欧州開発銀行(European Bank for Reconstruction & Development)から790万ユーロ(約11億円)の融資を得て、この工場の合理化を行う。第1ステージで、品質、効率の改善、第2ステージで、能力拡大のための2号窯建設が目論まれている。
他にSisecam社は、6000万ドル(約63億円)でBashkortostanに年産24万トンの新工場を計画している。
(Feve news Nov.’04: Glass International(GB)-Nov.’04)

 

6.北アメリカ
1 O-I社、新工場建設進行

Colorado州に建設中の新工場(ビールびん製造)は順調に進行している様子で、batchやcullet関連の設備はRaute Precision Oy社が一括受注した。価額は1000万ドル以上で、1契約としては過去最高と言われている。
新工場は日産1200トン、2005年夏スタートの計画である。
(Feve news Oct.’04: Glass(GB) Sep.’04)

 

2 USA、2工場閉鎖の危機

危機にあるのはGlenshaw Glass Co.のMonday工場と、Anchor Glass Container Groupに属するConellsville工場である。
買い手の発見には困難があると見られている。
(Feve news Nov.’04: Euwid Verpackung/Nachrichten(D) 26 Nov.’o4)

 

3 メキシコ、新製びん工場建設

Grupo Modelo はメキシコ最大のビール会社で、Anheuser-Bush社が株式の半分を所有している。その最大のガラスびん供給会社Direccion de Fabricas社が製びん工場を建設中である。新工場はメキシコシティに近く、予算660万ドル(約7億円)従業員1250人、日産130万本、2005年の早い時期にスタートする計画である。
なお、Modelo社が、Direccion社の株式の41%を持っている。
(Feve news Sep.’04: International Glass Journal/Official Journal of A.T.I.V.(I)Jul.’04)

 

 

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